沖縄県那覇市の小児クリニックたまなは(小児科・アレルギー科)は、2019年6月から「オンライン診療」始めます。
今まで離島やへき地で診断や治療に困った時に、レントゲンやCTを撮って中核病院にいる専門の医師に画像を送り、アドバイスを求める医師同士の「遠隔診療」があります。 一方、「オンライン診療」とは、パソコンやスマートフォンを使用し、インターネットで医師と患者がビデオチャットをすることによる新しい診療体型です。 あらかじめネット予約している時刻に診察室のパソコンで「オンライン診療システム」を立ち上げ、電子カルテを見ながら自宅にいる患児や保護者とモニターの画面で向き合います。 そこで問診や視診をして状態が安定していれば、特に問題ない事を確認して5分ほどで終了します。 聴診など実際の診察はできませんが、患児の元気な様子を拝見できれば対面診療と何ら変わりはありません。
患者さんの中には、症状が安定した喘息やアトピー、夜尿症、アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法などで定期の薬だけをもらいたい人もいると思います。
また、兄弟姉妹が多く、忙しくて患児を毎回クリニックへ連れて来れない親御さんもいると思います。そういう慢性疾患の患児が対象となります。
実際、薬が必要な患児にはクリニックから処方箋を自宅に郵送します。
有効期限は通常より長い1週間としています。
地元の薬局かクリニックの門前薬局で都合の良い時に薬をもらうことになります。
残念なことに今のところ薬局からは薬を郵送はできません。
「オンライン診療」は今年の診療報酬改正で保険適応となりました。 但し、「オンライン診療システム」にかかる費用があるために診察代の他に1,500円ほどの別途の自費料金が発生する予定です。 クリニックを受診するより1,500円アップでも良いと思う人が利用すればいいと思います。 支払いはクレジットカード決済で寸時に画面に金額が表示されます。 但し、最低3ヶ月に1度はクリニックを受診しなければなりません。
「オンライン診療」は、外来、入院、訪問診療に次ぐ4つ目の診療スタイルとして、かかりつけ医療機関が患者により良い診療を提供するためのツールとして導入されました。 クリニックとしては患児が来てくれた方がベターですが、時には「オンライン診療」を受けるのも有りと思います。 うまい具合に「オンライン診療」を組み入れるようにクリニックと患者サイドが徐々に慣れてくると思われます。 当クリニックでは来年6月から導入予定ですので、それまでは「オンライン診療」の長所や欠点などスタッフと共に色々模索していきたいと思っております。